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「とっぴんぱらりの風太郎」終わりました。

 

週刊文春で連載の万城目学著「とっぴんぱらりの風太郎」がついに最終回を迎えました。
最初にタイトルまわりの絵を描いたのが、2011年5月なので、
まるまる2年にわたる大長編。
もう、風太郎の挿絵を描くのが生活の一部になっていたので、
終わってからなんとなく、ぽっかり穴が開いたような感じです。

よく毎週描くのは大変でしょう、とか聞かれましたが、
ほんとに毎回楽しく描かせていただけました。
月刊の挿絵より、週刊の方が向いているみたいです。
月刊だと、かなりボリュームの大きな文章に対する挿絵になるので、
文章とリンクする絵が描きにくい。だいたい扉絵的に、
その回を象徴する絵にならざるを得ないんですが、
週刊だとその挿絵が入るあたりの文章を絵にできる。
つまり、文章と絵が一体になった表現を目指したりできるわけです。
どんな絵にすれば読者の人の目にとまって、内容を正確に伝えつつ、
物語を盛り上げることができるのか。
そんな事を考えているときが自分には一番楽しいようです。
とはいえ、そんな事を言えるのも、
好きに描かせていただけたからなので、
編集さんと万城目さんには心の底から感謝なのです。
それをいい事に、かなり実験的な表現や、思い切った構図を描く事ができました。
大きな画面に石垣だけとか(^^)
首がすぱんと飛ぶ瞬間とか(^^);
もうやりたい放題(すいません)。楽しかったなあ〜。


何より、毎回送られてくる原稿を読むのが楽しみで、
最後の最後までどうなるのかわからず、ドキドキワクワクしながら挿絵を描きました。
(最初にプロットを見せていただいていて、オチは知っていたにもかかわらず…^^;)
ストーリーに関しては、これから本になることだろうし、
ネタバレになってはいけないのでふれませんが、
これまでの万城目作品とは違った試みをいくつもされているように感じました。
何かすごくリアリティを感じる物語です。
時代ものなのに。
昨日までフリーターをしていた若者が気がつくと戦場で銃を持っている、
というような感じ。
痛みや悲しみや、やるせなさみたいな、これまで万城目作品では
あまり触れられなかったような感情が表現されています。
それでいて万城目作品らしくさらっとしていて、だからこそよりリアルに感じる。
作家としてものすごいチャレンジを、
エンターティメントで見せてくれた2年間だったように思います。
そんな作品に挿絵を描くことができた僕は幸せものです。
万城目さん、週刊文春編集部のみなさん、ありがとうございました。
  • 2013.06.14 Friday
  • -
  • 16:55

コメント
はじめまして、マムと申します。
文春連載のとっぴんぱらりの風太郎、むさぼるように読みました。
こういう時代小説ははじめてで、
骨太でスケールが大きく、面白くて、切ない。
最終にさしかかりはじめて、なんとかなんとか残菊もふくめて
全員を****欲しいと願ったものです。
万城目先生の描写の凄腕、
とくにびっくりしたのは戦闘シーンには驚きました。
そして中川先生のイラスト!
回をおうごとに紙面からみんなが立ちあがってきました。
のちに先生が京都のお寺さんのお坊様と知り驚きです。
お仏像さんを拝観するのが好きな私は東京在住ですが、
よく京都奈良を歩いているのでことさらの驚きでした。
風太郎のイラスト展などおやりになるのでしょうか。
もしおやりになるようでしたら楽しみにしております。
単行本がでるのが待ち遠しいです。

これからも、先生のブログにお邪魔させていただきます。
面白くてどんどん読み進めてしまいました。
展開は早かったのですが読み応えがあり、読後に心に残るものがあります。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
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